ステロール
ステロールはコレステロールと同様、LNPの主要成分であり、最終製剤のおよそ35~45%を占めます。この用途では、ステロールは脂質層の隙間を埋めることで安定性向上剤として働き、RNAのトランスフェクションを補助します。β-シトステロールのようなコレステロールの構造類似体も、コレステロールと同等の粒子径(直径~100 nm)とカプセル化効率(200 ng mRNAを使用して~95%)を持つLNPを作成するために使用することができます。β-シトステロール置換LNPは、コレステロール含有LNPと比較してトランスフェクション効率が向上することが判明しています。同等のサイズとカプセル化効率、そして著しく改善されたトランスフェクション効率により、β-シトステロールは将来のRNA-LNPにおいてコレステロールに代わる選択肢となり得ます。
非経口グレードの植物コレステロール
USP-NF、EP (2397)、JPに準拠した非経口投与グレードのコレステロールをご用意しております。
LNPは、様々な疾患の診断、予防、治療のためのデリバリーシステムとして、世界中の研究所で評価されています。新たなデリバリー課題に対して、弊社はその課題に取り組むための革新的な脂質をご提案いたします。製品に関してお気軽にお問い合わせください。
ステロールの用途
ステロールは植物と動物の両方に存在する天然化合物で、細胞膜の構造と機能に重要な役割を果たしています。合成ステロールは化学合成によって生成することもでき、入手困難なステロールの生産や、医薬用途での性能を最適化するための修飾が可能です。
ステロールは、乳化剤、安定剤、吸収促進剤など、製薬業界において幅広い用途があります。また、薬剤の安定性、溶解性、バイオアベイラビリティを高めるための添加剤やキャリアーとしても使用できます。
その他のGMP脂質
Cholesterol (plant, parenteral)
WHITEPAPER: Cholesterol: enhancing stability and efficacy in lipid-based drug delivery
クローダからのサポート
コンセプトから商業化までのサポート
弊社は、核酸デリバリー向け脂質の合成と製剤化における長年の知見を用いてお客様と共同作業で創薬プロセスに取り組み、それらを臨床開発に向けてGMP製造環境に移行させる専門知識を有しています。そして、上市と供給をサポートする商業生産能力を持ちます。
当社のサービスには、プロセス化学、スケールアップ製造、分析および規制要件を含むサプライチェーンマネジメントが含まれます。当社の経験豊かな化学者および脂質分析者は、前臨床試験から第III相試験、商業上市まで、お客様の開発ニーズにお応えします。