Cholesterol (コレステロール)は、生体適合性が高く、膜を安定化させ、高い剛性を有するリポソームを形成し、融合プロセスを促進することで、脂質をベースとするドラックデリバリーシステムの最適な成分となります。このような特性に加え、コレステロールは薬物保持効率が高く、親水性薬物と疎水性薬物の両方を取り込むことができます。
コレステロールをベースとしたキャリアーの表面は、循環時間を微調整し、組織または細胞を標的とするための機能を持たせることも可能です。このような有益な特性のため、コレステロールをベースとするキャリアーは、抗ウイルス薬、抗マラリア薬、抗がん剤、遺伝物質(DNA、mRNA、siRNA)および遺伝子治療薬の送達を目的としてナノ粒子、ミセルおよびリポソーム製剤として設計されています。
しかし、卵または動物由来のコレステロールは、ヒト用医薬品で使用した際には問題を生じる可能性があります。
ウイルス汚染の可能性があるため、動物由来材料はヒト用医薬品には最適とは言えません。日々の生活において非動物由来製品を選択されることと同様に、植物由来コレステロールも非動物由来製品として検討されます。
Croda PharmaのグループであるAvantiの植物由来コレステロールは、従来の卵および動物由来コレステロールに代わる高純度のコレステロールであり、研究開発用および、ワクチン等の注射剤を含む様々な非経口用途でご使用になれます。
Avantiの新たな非経口グレードのコレステロールは、USP/NF、EP(2397)およびJPに準拠しています。